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第2話「ことばの壁」

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成田に降り立った瞬間、ブライアンを迎えたのは、想像していたよりずっと静かな空港だった。アナウンスも、案内表示も、聞き取れるようで聞き取れない。寮に着き、荷物を置いたその夜、共用キッチンで隣人と目が合った。日本人の学生らしき青年が、小さく会釈をしてくる。

言葉は、まだたどたどしい。けれど何か伝えなければ、ここでの毎日は始まらない。

寮の窓から見上げた空には、ナイロビで見上げていたのと同じ、丸い月が浮かんでいた。