← ハランビーの灯 目次に戻る ハランビーの灯

新しい生活

文字サイズ

東京の片隅、六畳一間のアパートから、ブライアンの新生活が始まった。慣れない生活リズム、慣れない食事、慣れない満員電車。それでも窓の外に見える夜景は、ナイロビの空にはなかった密度で光っていて、彼はその眺めが嫌いではなかった。

眠れない夜には、小さく「ウィンボ・ワ・ムウェジ」を口ずさんだ。月は、ナイロビにいた頃と変わらず、静かにそこにあった。